スピリチュアルと脳の成功法則〜人生好転のテクニックの数々〜

最先端の脳科学から古代オカルトまで..「科学」と「非科学」を融合した成功法則

ヒューレット・パッカードに見る企業の迷走や衰退の原因

   


これまで、

ヒューレット・パッカード社の
生い立ちと、成長、そして
ビジネス界への大きな影響

その基盤になるHPウェイという
思想について見てきました。

ビジョンのある場所に
人は集まり、力を発揮します。

ただ物を作り提供するだけでない、
社会に対する貢献こそが、

価値でありそれを浸透させた
偉大な会社だったわけです。

その中で、

HPウェイがヒューレット・パッカード
の成長にとって重要な役割を果たして
きたことに注目してきたわけですが、

これから、

1990年代以降
ヒューレット・パッカードに
生じた変化について紹介します。

さらに2000年代になり
ヒューレット・パッカードが
なぜ迷走してしまったのか。

一つの仮説を示して見たいと思います。

木を見て森を見ずの経営

世界一だったIT系企業として
華々しい活躍を遂げていた

ヒューレット・パッカードは
1990年代にすでに
変調をきたしていました。

著名なビジネス書、

『ビジョナリーカンパニー』

の著者ジム・コリンズさんによれば、

この衰退の原因は、

HPウェイの基本精神が正しく受け止め
られなくなってしまったからだ、

と言います。

「全員一致」に基づく意思決定スタイル、

「終身雇用」「エンジニアリング主導」

「歩き回る経営」
(Management By Walking Around)

などは、

ヒューレット・パッカードが
確立してきた重要なマネジメント
スタイルであり、文化です。

偉大な経営者であり創業者だった、

デビッド・パッカードと
ウィリアム・ヒューレットは、

1980年代には一戦を退き、
経営者の座は後進に譲っていました。

もちろんそのカリスマ性だけで
成長をしてきた企業ではなく、

ビジョンを元にしっかりとした
システムの基盤を持つ経営スタイル
が確立されていたはずです。

しかし、

時代が進み本質を見失ったのです。

HPウェイの基本精神が目指したのは、

顧客や社員、社会に対して
貢献することであって、

これらのマネジメントスタイルや
文化に執着することではありませんでした。

企業の迷走や衰退の原因

ところが、

ヒューレット・パッカードの
役職員たちは、

こうした社内の文化や伝統を
神聖化するようになっていきます。

それが結果的に、

「貢献」という最も基盤である
HPウェイの基本精神を曖昧に
してしまったのです。

こうして企業に迷走や衰退の
陰りが見え始めてくるのです。

やがて1990年代終わりから
2000年代はじめにかけて、

ヒューレット・パッカードは
針路をそれ、そもそも会社を
偉大な企業たらしめた

基本原則と相容れない決定を
下すようになっていきました。

もちろん、技術革新の変化や
アップル、ジョブズなどカリスマの
台頭など、

IT系企業の環境はさらに
競争が激化したのも事実でしょう。

本質を見失いつつある内部の迷走
外部からの圧力による迷走など
が重なりあい、

その結果、

カリスマ性のある CEOを
外部から招いて、

「技術的な貢献」よりも、

市場瀬谷拡大とコスト削減を目指す、
高額買収戦略に乗り出したのです。

企業の目的は一体なんなのか?

こうした状況に
フラストレーションを感じたのは、

コリンズさんだけではありません。

パッカードの息子さんは、
ウォールストリートジャーナル紙に
全面広告を打ち、

かつてパッカードさんが
ヒューレット・パッカードの
マネージャーに向けて話した
スピーチを掲載するという行動に出ました。

その内容をいかに抜粋しますが、

パッカードさんがHPウェイに
込めた基本思想がよく伝わってきます。

「さて、そもそも会社はなぜ存在
するのか。それについて話し合いたい。

金を稼ぐことは重要な結果では
あるけれども、もっと深いところに、
会社の本当の存在意義を見つけ
なければならない。

人が集まり、会社と呼ばれる
組織を作るのは、ばらばらではできない
ことも団結すればできるからです。

人が集まれば、価値のあることができる。

つまり、社会貢献ができる。

人の心の底から動かすのは、
たいてい金儲け以外の欲求です。

ものを作りたい、サービスを提供したい、
あるいは何かやりがいのあることをしたい、
などです。

このことを念頭に置いて、なぜ
ヒューレット・パッカード社が存在
するのか、考えて見ましょう。」

パッカードの息子さんは、

2000年以降の
ヒューレット・パッカードの
迷走と衰退の中で、

現経営陣たちが、

「パッカードが生きていたら
やはりこうしていただろう」

と公言するのに憤り、
このようなアクションに出たと言います。

コリンズさんと同じく、

「彼らはHPウェイを理解していない」

と言いたかったのでしょう。

もちろん、会社の規模が
大きくなるにつれて、

マネーゲームの様相は
さらに大きくなるのも事実でしょう。

大量の資金を動かさないといけない、
金融システムを組み入れた企業運営が
ヒューレット・パッカードに訪れたのでしょう。

しかし、

創業当時の理念はそこから
大きくかけ離れていくのです。

これがビジネスの難しいところでもあります。

次回はさらに詳しくこの辺りの
企業の役割の変遷について、
見ていくことにしましょう。

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